ファインマンと物理学、哲学とビジネス
リチャードファインマンというノーベル物理学賞受賞者がいる。
彼の書き残した本は、エッセーも物理の本も、
素直で溌剌として難しいことでも誰よりもわかりやすく説明していて、
活き活きした生命を感じさせてくれる。
例えば、女性にモテる法則も見つけて実践して楽しくやってたり。
その彼は、哲学者をわかりやすい言葉で徹底的に馬鹿にしていた。
それも圧倒的な説得力で。
ある哲学者の言葉に何ら意味なきことをわかりやすく証明していた。
それを若い頃読んで、哲学を軽蔑していた。
ところが先日読んだ「嫌われる勇気」みたいに、
純粋に哲学書といっていいもので、
志高く真正面からぶつかってくるもの読んで
考えが変わってきた。
ファインマンもわかってなかったかもしれないことがある。
自然が合理的な法則を持っているという仮定は
自然科学の上にある人間の思想で、
それは哲学の分野に属していたのだと思う。
ごく一部に思えるが本物の哲学者もいるのに、
難解な言葉でごまかすばかりで、
自己顕示欲を満たしたいだけの困った人達が
多くてそれをわかりにくくしているのだと思う。
合理的な思考能力で何を知りうるか全般を哲学というなら、
無意識のうちに、実は僕たちは誰かが作った哲学の影響を受け
場合によっては知らないうちに支配されている。
嫌われる勇気みたいな、哲学書がずっとベストセラーも驚くが、
実は売れている小説も、映画も、いろいろなものが、哲学や神話(宗教)から
ヒントを得ていることが、無教養な僕にも最近少しわかってきた。
そして、時代が大きく変化してきている今、
より根本的に考えたい人も実は激増しているからこんな本が売れて、
僕のようなものすら哲学に興味をもちはじめているということかもしれません。